長雨が続き、すっきりしないお天気が続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
紆余曲折のありました東京オリンピックですが、最終的に無観客での開催となり、国民の多くが開催国にいながらテレビで観戦するという状況になってしまいましたが、ご自宅で精一杯の声援を送られた方も多かったのではないでしょうか。
異例づくしの中、選手たちの頑張りや笑顔が、人々をいつも以上に勇気づけてくれたように感じます。
現在開催中のパラリンピックも無事に終わることを祈るばかりです。
いまだ世界各地で新型コロナウイルスが猛威をふるっており、特にインドで見つかった変異ウイルスの「デルタ株」は、かなり強力な感染力を持っているようですので、既にワクチン接種を済まされた方もこれからの方も、引き続き3密回避やマスク着用、手洗い等を継続しながら、選手たちからもらった感動や勇気を力に変えて、この難局を乗り越えてまいりましょう。
さて、弊社からのお知らせとしまして、倉庫増に伴う社員募集にあたり、現在ホームページに掲載中のリクルート情報を独立させ、弊社オリジナルのリクルート用ホームページとして別途制作しています。
ここには、本社をはじめ、今年開設になりました佐久営業所や東御市内の各倉庫の写真や映像、おもな業務、従業員の紹介など、今までのホームページに掲載されていました写真や記事が最新のものに入れ替わり、さらにパワーアップして公開予定です。
また、弊社のさまざまな業務や実際に働く従業員の声が詳細に掲載されますので、求職中の方にはもちろんのこと、お取引先様やご関心をお寄せいただく全ての方にも、とても分かり易いものになるかと思います。
公開までもう少しお時間をいただきますが、お楽しみになってお待ちいただくとともに、公開になりましたらぜひ一度、ご覧いただけましたら幸いです。
また、ご見学や従業員募集についても随時おこなっていますので、ご興味のおありになる方はぜひ弊社までお問合せください。
ここからは、“通関士コラム”をお届けします。
前回は統計品目番号(HSコード)の一例をご紹介しましたが、今回はHS2022における改正品目についてお話ししたいと思います。
今年6月号のコラムでWCO(世界税関機構)により、HS品目表は概ね5年ごとに改正されている旨をお伝えしました。
技術革新による新規商品の登場や国際貿易量の変化等に対応するHS条約付属書の品目表の改正(HS2022)に伴い、令和3年度関税改正法において、関税率表の調整が行われました。
例えば、加熱式たばこや電子たばこ、食用の昆虫類、無人航空機(ドローン)が分類される各品目番号の新設、貿易額の少ない品目に係る品目番号の統廃合等が行われました。
今回はその中から、食用昆虫を一例に挙げてみたいと思います。
例)食用昆虫
社会的要請(食料安全保障):
世界的な昆虫食への需要の高まりを背景に、食用の動物性生産品や調整食料品に昆虫のものが含まれるよう、項・号を新設、変更。
○現行(HS2017)
昆虫類の乾燥したものは、第04.10項「食用の動物生産品」の
「その他のもの」に分類。
↓
○HS2022
昆虫類の乾燥したものは、第04.10項に新設される「昆虫類」の号に分類される。
昆虫食は世界各地にあり、1900種類以上の昆虫類が食用とされています。
歴史的に、食用昆虫と聞くと、戦争や飢饉、貧困等により食糧が十二分に行き渡らない際の救荒食のイメージが強いかもしれませんが、日本においては大正時代までは一般的に昆虫が食された地域もあり、長野県などでは郷土食としてハチの子やイナゴの佃煮・甘露煮が現在でも道の駅やお土産屋さん等で売られていたりします。
戦後、高度成長期を経て食糧事情が良くなり、欧米型の食事が定着するとともに、救荒食や郷土食としての昆虫食文化は薄まっていったようです。
しかし、2013年にFAO(国連食糧農業機関)が「食料及び飼料における昆虫類の役割に注目する報告書」という発表をしたことにより世界中で注目され始めました。
その報告書では、2050年に世界の人口は約100億人となり食料供給が困難になると推測でき、新たな食品として昆虫を提案、また、昆虫は高脂肪、ビタミン、食物繊維やミネラルに富んだ、高栄養素かつ健康的な食糧源である、といった様々な可能性が発表されました。
この発表以降、先進諸国の欧米でも昆虫粉末を使った様々な製品が開発、発売されています。日本でも昆虫粉末を使った製品がもっと身近なものになる日が近いかもしれませんね。
~最後にひとこと~
宿泊施設等の事業の継続を支援するため、長野県から発売になっていました「信州の宿 県民応援前売割」を利用して、中山道福島宿で江戸時代より続く老舗旅館に宿泊してきました。
明治~大正時代には多くの宮家の方々が宿泊し、その貴重な集合写真や著名人の遺品等から、当時の様子を少し垣間見ることができました。^^
女将さんより「コロナで厳しい状況が続いていますが、精一杯頑張りますので、お客様もどうか頑張ってください」とお声を掛けて頂き、私も「頑張ってください!」と励ましの言葉を送りました。ほんの僅かな会話でしたが、笑顔と勇気をもらいました。