2019年11月19日の信濃毎日新聞の朝刊に、現在建設中の大川北倉庫の記事を掲載いただきました。
ご紹介いたします。
以下信濃毎日新聞の記事から引用
運輸・倉庫業のIPDロジスティクス(東御市)は、製造業の顧客から物流部門の機能を丸ごと肩代わりするサービスを強化する。コスト削減と業務の効率化のため、物流機能を専門業者に任せる動きが県内メーカーに広がると予想。東御市の本社近くに約7億円を投じて新たな倉庫を建設し、保管できる容量を現在の約2倍に拡張する。来年1月の稼働を目指す。
5月に着工した倉庫は鉄骨平屋で約2400平方メートル。メーカーから部品・製品の運搬を請け負うだけでなく、発注した部品の取り寄せと管理、生産拠点への供給、製品の出荷などを一手に担う。倉庫内には可動式の棚や搬送用クレーン、空調設備を整える。東御市から取得した敷地は約1万3200平方メートルあり、将来の増築も視野に入れている。
IPDロジスティクスはこうした国内物流事業に加え、貨物を「外国貨物」として一時保管し、通関手続きを行える特殊な倉庫を運用する輸出関連事業も手掛ける。米中貿易摩擦に伴う中国経済の減速が響き、昨年秋ごろから輸出関連事業の受注が減少。2019年9月期の売上高は前期比8・6%減の8億1千万円にとどまった。
東信地方の輸出関連製造業数社への依存度が高く、相手先の好不況の波に業績が左右されやすいのが現在の課題。岩下貴社長は「景気の先行き不透明感が強まる中、国内物流を効率化して生産性を向上させる製造業のニーズが高まる」と判断し、新たな倉庫の建設を決めた。メーカーは物流機能を専門業者に任せることで、開発や生産に経営資源を集中できる。
倉庫の保管量が増えれば、管理料のほかに、出し入れ時の梱包(こんぽう)のような付随する業務で収入増につながる利点もある。新倉庫稼働に合わせ、セキュリティーを高めて顧客の情報を一元的に管理できる新システムを導入。新規取引先も開拓し、経営の安定化を図る。岩下社長は「海外向けはしばらく苦戦が続く。国内物流事業を伸ばし、21年9月期の売上高を10億円以上に引き上げたい」としている。
信濃毎日新聞2019年11月19日号